歯に悪い歯ぎしりってどんな悪さをする?
歯ぎしりについて
歯が悪くなる原因といえば、虫歯と歯周病。でもそれだけではありません。歯に加わる「過剰な力=歯ぎしり」が歯を傷め、壊してしまう事があります。
睡眠中の歯ぎしりは、日中に受けたストレスを発散し、脳と体を健康に保つ大切な行動。
でも、時にはその強い力が歯を傷めてしまう場合があるので、油断大敵です。
過剰な力ってどんな力?
就寝中の歯ぎしり
歯ぎしりは強大な力で歯を傷めます。被せ物を壊し、時には天然歯をへし折ってしまう事も。
大きく分けると4種類あります。
①歯ぎしり型(グライディングタイプ)
上下の歯を左右に擦り合わせます。就寝中に起こりやすく、「ギリギリ」という音がするのが特徴です。
②タッピングタイプ
上下の歯をぶつけ合います。下顎を上下に動かすため「カチカチ」という音がするのが特徴です。
③噛みしめ型(クレンチングタイプ)
上下の歯を強く噛みしめます。仕事やスポーツなどの日常生活で、歯を食いしばる状態が習慣化している人が多いです。嚙みしめなので音がならず気付きにくいです。
④きしませ型(ナッシングタイプ)
一定の限られた部分でこすりあわせるもので「キシキシ」というきしむような音が特徴です。
歯の接触癖(TCH)
TCHとは、”Tooth Contacting Habit”(歯列接触癖)の略で、上下の歯を持続的に 接触させる癖のことです。何もしていないとき人間の上下の歯は接触していませんが、たとえば、パソコン作業中・運転中・料理中などに上下の歯を触らせたままにしている。歯の接触癖による弱い力が長時間続くと顎関節症の原因・歯や入れ歯を傷めてしまうこともあります。
悪い歯ぎしりの兆候チェックリスト
- 詰め物が良く取れる
- 朝起きると顎が痛む、だるい
- 知覚過敏になりやすい
- 歯がすり減っていたり、欠けたり割れたりしたことがある
- 歯の根元が楔状に欠けている(根元がくぼんでいる)
- 歯が動いている(強い力で突き上げられた前歯がせりだす)
- 上あごの真ん中あたりや下あごの歯の内側の骨が出っ張っている(骨隆起がある)
- 頬の内側や舌に歯のあとがついている
どうやって減らす?
①自己暗示や心理療法(歯ぎしりが減るイメージトレーニング)
就寝前にイメージトレーニング
自己暗示にかける方法です。布団に入るときにスヤスヤ気持ちよく眠っている姿をイメージしながら「歯ぎしりをしない」と繰り返し自分に語りかけます。簡単な方法ですが意外に効果があります。
②習慣や癖を治す(睡眠の質を上げる。生活習慣を見直す)
寝床でスマホいじり、やめましょう
スマホのブルーライトは脳を興奮させ不眠の原因に。寝る前のゲームも我慢を!
深酒は逆効果です。飲酒はほどほどに
飲んだ当初は眠くても、数時間すると脈拍が上がり眠りが浅くなってしまいます。
③マウスピースで歯を守る
歯を守る方法としてもっとも効果的なのがマウスピースの装着です。力を分散させ、歯の代りにマウスピースが削れてくれます。保険適応の治療です。
歯ぎしりやTCHについて気になることがございましたご相談ください。
大切な歯を守りましょう。