長崎県諫早市の歯医者

コラム


欠損補綴(インプラント編)


インプラント治療は、歯を失った場合の治療法のひとつです。インプラントとは、人工の歯根(しこん)を顎の骨に埋め込んで、その上に人工の歯を固定することで、まるで自分の歯のように自然に噛むことができるようにする治療方法です。この記事では、インプラントの仕組みや治療の流れ、メリットとデメリット、そして治療を検討する際のポイントについて、わかりやすくご紹介します。

  1. インプラントの基本的な仕組み

インプラント治療では、失った歯の代わりに「インプラント体」というチタン製のネジのようなものを顎の骨に埋め込みます。このインプラント体が新しい歯の「根」の役割を果たし、その上に「アバットメント」と呼ばれる接続部分を取り付けて、最後に人工の歯「上部構造(じょうぶこうぞう)」を装着します。こうすることで、天然の歯と同じような見た目と噛む力を取り戻せます。

インプラントは他の治療法(ブリッジや入れ歯)とは異なり、隣の歯に負担をかけず、独立して機能するため、自分の歯に近い感覚で食事を楽しむことができます。また、素材にチタンが使われることが多く、チタンは人の骨としっかり結合する性質があるため、長期にわたって安定して機能するのが特徴です。

  1. インプラント治療の流れ

インプラント治療は、次のようなステップで進みます。

○診断と治療計画

最初に歯科医師が口の中をチェックし、X線やCT撮影で顎の骨の状態を調べます。インプラントを埋め込むためには十分な骨の量が必要なため、骨の状態や噛み合わせなどを確認して、患者さんに合った治療計画を立てます。

○インプラント体の埋入手術

インプラント体を顎の骨に埋め込むための手術を行います。手術は一般的に局所麻酔で行われるため、痛みはそれほど強くありませんが、必要に応じて鎮静剤などが使われることもあります。手術後は腫れや痛みが出ることもありますが、数日で落ち着くことが多いです。

○インプラントと骨の結合期間

インプラント体を埋め込んだ後、骨としっかり結合するまで数か月の期間が必要です。この期間にインプラントが骨としっかり固着することで、安定した土台ができます。このプロセスを「オッセオインテグレーション」と呼び、これが成功することでインプラントは長期間使用可能になります。

○アバットメントと人工の歯の装着

インプラントと骨が結合した後、インプラント体に「アバットメント」という土台部分を取り付けます。その上に、天然の歯に見えるように作られた人工の歯を装着します。これでインプラント治療は完了し、見た目も自然でしっかり噛むことができるようになります。

  1. インプラントのメリット

インプラント治療には、以下のようなメリットがあります。

○自然な見た目と噛む力

インプラントは、見た目が自然なだけでなく、噛む力も自分の歯とほとんど変わりません。硬い食べ物もしっかり噛めるため、食事の楽しみが増します。

○隣の歯に負担をかけない

ブリッジ治療などの場合、隣の健康な歯を削ったり、支えとして負担をかける必要がありますが、インプラントは独立して機能するため、他の歯に負担をかけません。そのため、周りの歯も健康なままでいられます。

○骨の維持に役立つ

歯を失うと、使われない部分の骨がだんだんと痩せていくことがありますが、インプラントは顎の骨にしっかり固定されているため、骨が痩せるのを防ぐ効果があります。これにより、口元の形や顔のバランスを保ちやすくなります。

  1. インプラントのデメリット

インプラントには良い面も多いですが、注意が必要な点もあります。

○手術が必要

インプラントは顎の骨に埋め込むための手術が必要です。外科的な手術であるため、少し腫れたり痛みが出ることがあります。また、骨が足りない場合には骨を増やす処置が追加されることもあります。

○費用が高い

インプラント治療は、保険が適用されない場合が多く、比較的費用が高額になる傾向があります。ただし、インプラントの耐久性を考慮すると、長期的にはコストパフォーマンスが良いという見方もあります。

○メンテナンスが必要

インプラントも天然の歯と同じように、日々のメンテナンスが必要です。インプラント周囲の歯茎が炎症を起こす「インプラント周囲炎(しゅういえん)」にならないよう、毎日の丁寧なブラッシングや、定期的な歯科検診が欠かせません。

  1. インプラント治療を考える際のポイント

インプラント治療を受ける際には、以下のポイントを考慮すると良いでしょう。

○口腔衛生を保つ

インプラントを長持ちさせるためには、毎日の口腔ケアが大切です。歯科医からの指導を守り、正しいブラッシングや歯間ブラシなどを活用して清潔に保つことが必要です。

○顎の骨の状態を確認

インプラント治療には十分な顎の骨が必要です。骨が足りない場合には骨を増やす処置が必要になることもあるため、事前に骨の状態をチェックしてもらいましょう。

○信頼できる歯科医を選ぶ

インプラント治療は高度な技術が求められるため、経験豊富で信頼できる歯科医に相談することが重要です。歯科医師がしっかりと説明してくれるか、自分の疑問に丁寧に答えてくれるかも、選ぶポイントになります。

まとめ

インプラント治療は、失った歯を自然に補い、噛む力や見た目を改善する方法として非常に優れた選択肢です。手術が必要なため、多少の不安やリスクも伴いますが、しっかりとメンテナンスを行うことで長持ちし、自分の歯に近い感覚で日常生活を送ることができます。費用や口腔状態を考慮しながら、歯科医師と相談して最適な治療方法を見つけてください。

長崎県諫早市永昌東町1-1
イーサビル2階
0957-22-6480
諫早駅イーサ歯科 診療時間

★ 土曜 9:00〜13:00
▲ 第2・第4土曜のみ14:00〜17:00も診療(午後診療は矯正のみ)

電話する
諫早駅イーサ歯科 ご予約・お問い合わせ