歯医者のレーザー?炭酸ガスレーザーとは
口内炎ができて歯医者に行った際に「治りを良くするためにレーザー当てときますね」と言われた経験はございませんか?
今回は歯医者で使う歯科用レーザーの中で当医院で使用している炭酸ガスレーザーについてお話します。
炭酸ガスレーザーってそもそも何?
一般的な炭酸ガスレーザーとはガスレーザーの弱点であるエネルギー効率の悪さを二酸化炭素を用いることで改善したレーザーです。日常生活で見かけるレーザー(人工的な光)と比べてエネルギーが高いため切断が可能です。
また、レーザーの波長が水に吸収されやすい特徴があります。歯科における炭酸ガスレーザーは高出力による切開だけでなく、エネルギーを調整することで表面だけを炭化させる効果やさらに出力を下げて粘膜下の組織に働きかけて活性化させる効果があります。組織が活性化されることで治癒を促進する効果が期待できます。
歯科用炭酸ガスレーザーでできること
止血
外科処置をした際、血液が止まりにくい場合に止血目的で炭酸ガスレーザーを使用する場合があります。レーザーを当てることで、血液を炭化させ、かさぶたを作ることで出血を止める効果があります。
切開
歯茎が腫れて中が膿んでいる場合、粘膜にレーザーを当てることでその部分を焼いて穴をあけることができます。止血効果もあるため切開した後の出血も少なく、殺菌効果や治癒促進効果があるため傷の治りが早くなります。
口内炎治療
口内炎ができてなかなか治らないといった場合にも炭酸ガスレーザーは役に立ってくれます。表面麻酔を行い口内炎部分にレーザーを当てることで膜を作り刺激を遮断する効果と治癒促進効果により痛みを和らげ、治りを速めてくれます。
ステイン除去
ステインによる歯茎の黒ずみに対して何回か炭酸ガスレーザーを当てることでステインを除去することが可能です。回数はかかりますが、比較的少ない刺激で治療することができます。
上唇小帯切除
上顎の前歯の長いひだの形を整えるのに炭酸ガスレーザーを使用します。浸潤麻酔で十分痺れさせてからレーザーを当てていきます。止血効果があるため出血が少なく、殺菌効果や治癒促進効果があるためメスを使用した場合と比べて傷の治りが早くなります。また、後戻りもしにくいです。
歯周処置
歯茎が腫れている部分に表面麻酔を塗った後レーザーを当てることで歯肉の引き締めや改善効果を期待できます。
知覚過敏治療
露出した象牙細管にレーザーを当てることで薄い膜をつくことができます。そすることで歯の表面からの刺激を防いで知覚過敏を防いでくれる効果もあります。