長崎県諫早市の歯医者

コラム


前歯をぶつけてグラグラする時の対処法


前歯をぶつけてしまい、ぐらぐらしている場合は、非常に不安になりますよね。前歯の揺れは、見た目の問題だけでなく、噛む機能や発音にも影響を与えるため、適切な対応が必要です。この記事では、前歯がぐらつく原因や、どのように対処すればよいのか、具体的な治療方法や日常のケアについて詳しく解説します。

  1. 前歯がぐらつく原因

前歯がぐらぐらする原因には、さまざまなものが考えられますが、ここでは特に「ぶつけた」ことによるものを中心に説明します。事故や転倒、スポーツ中の衝撃などで前歯をぶつけた場合、以下のような状態になることがあります。

○歯の根元や周囲の組織の損傷

歯をぶつけたとき、歯の根っこ(歯根)やその周囲にある歯周組織が損傷することがあります。これにより、歯が支えを失い、ぐらつくことになります。歯の根が折れてしまった場合や、歯茎の中にある組織がダメージを受けた場合は、痛みを伴うことが多いです。

○歯根膜の損傷

歯は歯根膜と呼ばれる薄い膜で歯槽骨に支えられていますが、衝撃を受けるとこの膜が損傷することがあります。歯根膜の損傷により、歯がぐらぐらしている場合もあります。この場合、適切な治療を行うことで回復が可能です。

○歯の脱臼

強い衝撃で歯が部分的に抜けかけた「脱臼」状態になっていることもあります。完全に抜けてしまうと「歯の脱落」となりますが、脱臼の場合は歯がぐらぐらしているだけで歯茎の中に留まっています。脱臼は早急な対応が必要です。

  1. 前歯がぐらつくときの応急処置

前歯をぶつけてぐらぐらしている場合は、まず冷静に状況を確認し、応急処置を行いましょう。特に以下の点に注意して対応します。

○安静にして患部を動かさない

ぐらぐらしている歯を無理に触ったり、動かしたりしないようにしましょう。歯を支えている歯根膜や周囲の組織がさらにダメージを受けてしまう可能性があります。食事や会話で歯を使う際にも注意が必要です。

○冷やす

歯をぶつけたことで腫れが生じている場合、氷や冷たいタオルで患部を冷やすと良いです。冷やすことで血流を抑え、腫れや痛みを軽減できます。ただし、直接氷を肌に当てると凍傷のリスクがあるので、タオルで包んでから冷やすようにしましょう。

○出血がある場合はガーゼで止血

ぶつけた際に歯茎から出血している場合は、清潔なガーゼや布で軽く圧迫して止血します。5〜10分程度圧をかけても出血が止まらない場合は、早急に歯科医を受診してください。

○口の中を清潔に保つ

歯がぐらついているときは、感染を防ぐために口腔内の清潔を保つことが重要です。ただし、歯ブラシを当てる際にはぐらついている歯に強い力を加えないように注意し、ぬるま湯で優しくすすぐと良いでしょう。

  1. 歯科医院での治療方法

前歯がぐらつくときは、自己判断で放置せず、できるだけ早く歯科医院で診察を受けることが重要です。歯科医院では、以下のような治療が行われます。

○レントゲン撮影による診断

まずはレントゲンを撮り、歯の根や周囲の組織にどの程度の損傷があるかを確認します。これにより、歯の状態や治療方法が決定されます。

○固定

歯が大きくぐらぐらしている場合、隣の健康な歯と一時的に固定する治療が行われます。これにより、歯を安定させ、自然治癒を促します。固定は数週間から数か月間続けられることがあり、その間は硬い食べ物を避けるように指示されることがあります。

○歯髄(神経)の治療

歯を強くぶつけると、歯の内部にある神経(歯髄)が損傷することがあります。この場合、神経の治療(根管治療)が必要です。神経が損傷していると、治療を行わないままにしておくと歯が死んでしまい、将来的に抜歯が必要になることがあります。根管治療を行うことで、歯をできるだけ長く保存することができます。

○脱臼や脱落の場合の治療

歯が部分的に脱臼している場合は、歯を元の位置に戻し、固定する治療が行われます。完全に脱落してしまった場合でも、早急に歯科医を受診し、抜けた歯を持参することで再植手術が可能な場合があります。この場合、抜けた歯はできるだけ早く牛乳や生理食塩水に浸して保存し、1時間以内に歯科医に持っていくことが望ましいです。

  1. 前歯のぐらつきを防ぐための日常ケア

前歯がぐらつくことを防ぐためには、日常の口腔ケアや生活習慣の見直しが大切です。以下の点に注意し、予防に努めましょう。

○定期的な歯科検診

前歯をぶつけた後は特に、定期的に歯科医院でチェックを受けるようにしましょう。小さなぐらつきでも放置していると状態が悪化することがあります。3〜6か月に一度は定期検診を受け、早期発見・早期治療を心がけましょう。

○マウスピースの使用

スポーツをする際には、マウスピースを装着することで歯を守ることができます。特にコンタクトスポーツや衝突の可能性がある運動を行う場合は、必ずマウスピースを使用するようにしましょう。

○適切なブラッシング

歯をぶつけた後は、適切なブラッシング方法で口腔内を清潔に保つことが重要です。歯茎に優しいやわらかめの歯ブラシを使用し、歯茎を傷つけないように優しく磨くようにしましょう。また、歯間ブラシやデンタルフロスを使って、歯と歯の間の汚れも丁寧に取り除きます。

○食生活の見直し

硬い食べ物や粘着性のある食べ物は、歯に負担がかかりやすくなります。ぶつけた後は特に、柔らかい食べ物を選び、歯に過度な負担をかけないよう心がけましょう。また、カルシウムやビタミンDを多く含む食品を摂ることで、歯や骨を強化し、歯がぐらつきにくい状態を維持します。

  1. まとめ

前歯をぶつけてぐらつく場合、適切な対処が非常に重要です。まず、歯を安静に保ち、無理に触れたり動かしたりしないことが大切です。また、患部を冷やす、出血があればガーゼで止血するなどの応急処置を行い、できるだけ早く歯科医院を受診しましょう。

歯科医院では、レントゲンでの診断やスプリント固定、場合によっては神経治療が行われます。前歯のぐらつきは放置すると悪化する恐れがあるため、早期治療が大切です。日常的な口腔ケアや、スポーツ時のマウスガード使用、柔らかい食事の摂取などの予防も心がけることで、前歯の健康を守ることができます。

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